台湾 選挙事情
議会事情に続いて、今回は台湾の選挙事情を少し。
ここ数日の新聞報道は、台湾の陳水扁総統の呉淑珍夫人が総督府の機密費を流用した汚職罪で起訴され、陳総統に対する辞任圧力が一段と高まってきていることを伝えている。
実は、台湾の2大直轄市(日本の政令市のような自治制度)、台北と高雄では、来る12月9日市長選が実施され、2008年春には総統選が控えている。
日本交流協会(在台湾外務省に相当)の方と台湾を巡る国際情勢や政治事情について話をしたのだが、今、台湾自体が独立を目指すべきなのか、大陸と協調して行くべきなのか方針が定まらず、外交方針が漂っているようである。
陳水扁氏率いる与党民進党、馬英九率いる最大野党の国民党を軸に幾つかの政党が存在する。北は赤-国民党が強い、南は緑-民進党の地盤と言われている。だから北の台北は国民党が押さえ(馬英九市長)、南の高雄の葉菊蘭市長は民進党。
高雄市内も12月におこなわれる市長選と市議選が近づき、選挙ムードマンマンモードに近づきつつあった。現在、葉菊蘭市長の後継の陳菊候補が国民党の黄俊英候補を猛追と伝えられていたが、このスキャンダルは選挙に影響を与えそうだ。
ともあれ、台湾の選挙はスゴイ。規制だらけの日本の選挙からすると、野放しやり放題という感じ。街の目抜きの交差点のビルは、修正を入れた候補者の何メートルもある巨大看板が目白押し!渋谷の109の前みたいだが、大写しなのが商品を宣伝するタレントではなく候補者たちの看板、というのが違うとことろ。
さら~に、ガードレールや中央分離帯など公共物にも候補者の幟や横断幕がかまわず乱立している。選挙カーだって、前後にでっかいスピーカーをつけて、三国志の軍隊のような旗を押し立てた車が走り回る。選挙事務所も派手派手で、グッズも団扇、キーホルダー、腕時計、本と何でもござれ。とにかく金もかかるらしい。
1月以上前でこれだから、選挙戦が始まり、最終日などそれこそお祭り騒ぎだ。近年は爆竹は禁止になったというが、実際には爆竹も炸裂するそうだ。選挙のクライマックスに行ったらさぞスゴイだろう。市議選の投票率は70%越えだということだが、激熱の選挙戦、これが台湾選挙なのだ。
日本の選挙で良かった。
アヤヤの健闘を祈る!
| 固定リンク
最近のコメント