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2006年12月12日 (火)

政務調査費

  政務調査費で東京都区部の議会が揺れている。目黒区議会では公明議員6名が辞職、品川区議会の調査費の使途についても連日、テレビで報じられている。

  政務調査費。地方自治法は第100条で規定している。数年前まで法に規定が無く、事実上、自治体の首長の判断で下賜されるような性質のものだったのを、法改正により、各自治体が、その位置づけや支給方法などを条例で定めるようになった。

  八王子市では、議員の調査研究に必要な経費として、条例で会派に対して議員一人月6万円が支給されている。使途については、調査活動費、事務費、研修費などの基準が設けられている。

  先の区部では月20万ほどの調査費でスナックや焼肉店で会議?をしたり、視察先で土産物購入費に充てたり、ミニバイクやカーナビを買ったりという話がボロボロと出てきて、住民の不信を呼んでいる。

  額の問題もあるが、八王子市議会では、通信費や視察等の交通費、書籍など資料購入などで、カーナビや事務所家賃、スナック代などはまず考えられない。次から次へと出てくる報道に驚くと共に、他山の石として身を律しなくてはならないとも思う。

  政務調査費は他の状況見ると、都では確か月80万円ぐらい、政令市で60万程度、他の自治体議会で30万人程度の人口規模で八王子の倍から数倍というのが実感である。

  他にも幾つか議会経費はある。例えば、費用弁償。職務の出張などの経費を規定に基づき支出する。議会の本会議や委員会に出席する度に、議員報酬とは別に!交通費や手当として5~6000円支給している自治体も結構ある。都議会、区部などもそうではなかろうか。

 また、議会が長引き夜間に至った場合に食事代を支給するところもあるように聞く。

  八王子市議会は、報酬以外に本会議や委員会に何日でようが、費用弁償は一切なし。かつては、夜食に弁当が出たらしいが、自分が議員になった8年前には、そういったことも既になくなっていた。 

  全国各地の地方議会の様子を見ると、未だ委員会傍聴すら認めていないところがある。八王子市議会は、基本的に本会議、委員会すべて傍聴可。

  本会議のケーブルテレビ中継は、全国に先駆けて実施され、その副次効果として毎回、全議員の7~8割が議会質問に立つ。議員数は自治法規定の56を条例で16減らして40としている。これは削減数で全国で2番目(市)、率でもトップクラスだ。議員報酬は類似団体(人口規模、産業構造が似通った自治体)の中で、最低水準である。

  地方議会の実態は、何かと問題・課題が多いのも事実である。しかし、全国の他自治体議会と比較すると、八王子市議会は公開度が高く、不透明な費用弁償等は一切無く、活発に質問が行われ、効率化に努めていると言うことはできよう。これは、議会を構成してきた先人の積み重ねに依るところも大きい。 

  それでも自分は、相対的な外形的な比較で、「人数が少ない、報酬が少ない」などと誇るのでなく、本来の議会機能を発揮するためにはどうすべきか、議会の在り方を八王子市議会、議員自らが考えるべきだと思っている。 

  議会は、八王子で言えば3000億円の予算編成・執行権と3000人の人事権を有する市長をリーダーとする行政をチエックし民意を伝え、政策を提案する機関である。

   議員は一般住民の10倍の市政情報を持ち、さらに、首長は議員の10倍の情報を持つとも言われる。つまり、3000名のスタッフに支えられた首長が強力な予算、情報、執行権を有して行う行政を、個人である議員がチエックするには、さらには、それなりの政策提案までするには、本来、よっぽどの情報や調査スタッフなどが必要なのである。そこには圧倒的な力の非対称がある。

  調査費報道で思うのは、このようないい加減なお金の使い方は自治体議会そのものへの信を失う重大なことであり、言語道断ということ。しかし、ただただ、萎縮して議会関係の経費を削ることが行革で正義であるとは思わない。真に住民の付託に応えるとは、議会が議員がその機能をしっかりと果たし、チエックし提案し、民意を伝えることだろう。

  だから、自分はこう考える。定数については、他と比較して多い、少ないということでなく、実質、議員同士が議論できる少数精鋭が望ましい。現在の半分で良い。しかし、議員の調査活動を支えるスタッフや活動費は十分に出しても良い(しっかりと提案や活動をおこなうことが前提)。

  議会の運営も、ただただ行政職員を並べ立て質問を浴びせるのではなく、議員同士が議論して研究する場も必要であろう。議会質問に際して、行政側に反論権を与え、それに対する自分の考えを議員がしっかりと答えるといったことも活性化には良いかもしれない。

  兎も角、議員は萎縮するのではなく、正々堂々、政務調査をおこない、議会での活動で住民に目に見える取り組み、成果を出す。これからの議会改革が目指すべきはこうした方向ではなかろうか。 

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