« 2007年10月 | トップページ | 2007年12月 »

2007年11月

2007年11月29日 (木)

片山善博講演会 出席できず

  今日は朝から監査委員会に。質疑で長引き、結局、午後5時終了予定はずれ込み、終わったのは6時半近く。

   午後6時30分から都心部で行われる慶応大学教授(前鳥取県知事)片山善博氏の講演にどうにか間に合いたいと思ったのだが、とても無理なので、キャンセル。。       残念

|

2007年11月27日 (火)

一般質問 12月5日(水)最後に

  今日の議会運営委員会で今月30日から始まる定例議会一般質問の順番が決定した。

  初当選以来、すべての議会で続けている連続35回目の質問順は、31人の質問者の最終、最後。

  12月5日(水)の8番目に。たぶん、当日は、17~18時に質問がスタートするのではなかろうか。

  質問通告は次の通り。

 1 教育環境の格差解消でこども達の「快適」向上を!
 (1)第二小学校建て替え要望書について
 (2)学校間の教育施設格差について
 (3)これからの教育環境整備の考え方
 (4)学校施設快適化リフォーム事業の立ち上げについて

 2 安心して住み続けることのできる地域の実現を!
 (1)介護保険法改正による影響について
 (2)介護サービスの質の確保について
 (3)特別養護老人ホームへの入所について
 (4)福祉政策ビジョンについて

 3 地域住民の想いを形に。追分交差点の改修を!
 (1)追分交差点の位置付けと現状認識について
 (2)追分交通問題協議会の改善提案について
 (3)西八王子駅の交通バリアフリー法重点整備地区指定について

 これから質問原稿作りに取りかかる。

 是非、傍聴においでいただくか、八王子テレメディアでの生中継をご覧下さい。


 では。。

|

2007年11月26日 (月)

八王子市長選挙立候補予定者説明会に出席

    年明け早々の1月27日には八王子市長選挙が執りおこなわれる。11月22日(木)、この選挙への出馬を検討している者を対象とした立候補予定者説明会が開催された。

  この説明会に出席した。説明会には現職のほか4陣営が参加。氏名を明確にし出席したのは、現職と自分だけ。あとは、民主党が候補者未定として出席、その他、所属を明らかにしていないが革新陣営と保守系陣営?がそれぞれ候補者未定で出席していた。

  来年1月、出馬の構えを見せているこの5陣営がすべて立候補するわけではないが、一方、この場に参加していない者でも告示日に立候補届を出せば候補者となる。

   なぜ、出席したのか?勿論、出馬を検討しているということである。

  現職の市長は現在2期目。私は、現職が初出馬の時、そして2期目の選挙でも支援をし、その後も議会の中で市長を支える立場で活動を続けてきている。2期8年間、現職は手堅い行政手腕を発揮し、長期債務の削減や行政に対する市民の満足度向上に力を尽くした点は評価している。

  9月の市議会で現職が3選出馬を表明した時に、一般質問で長の在り方や3期目に向けて何をするのかを問うた。所謂与党グループの現職支援の雰囲気の中で、私の質問は青臭い書生論的でもあり、長に対して厳しいものでもあったため、白い目を持って迎えられた。しかし、その時質問に臨んだ気持ちとしては、重要な八王子市政のこれからのためにも聞くべきは聞き、言うべきは言うというものであった。

  提灯質問をして、枠通り、摩擦を起こさず過ごしていくのが一番楽な生き方だ。しかし、これでは思考停止である。我々議員は所属する小集団、中集団の行動規範に従うことはあっても、最後は市民にとって、八王子にとって何が大切かの視点で自ら考え、自ら行動することが重要で、最終責任は有権者に対して負うのである。

  数年で団塊の世代が一斉に高齢者の仲間入りをしてくる。国は地方の自立を名目に自治体にさらなる自己責任による財政運営を求めてくるだろう。このような中、八王子の将来をしっかりと切り開いて行かなくてはならない時代は続く。

  現市長の2期8年間の、一定の成果に対しては正当に評価しなくてはならない。だが、この先もこのままで、というと … 疑問も湧いてくるのである。

  例えば、「丸井の跡地はパチンコ店となり、裁判所が立川に移転し、一向に街の活性化を実感できない」、「あれこれ取り組んではいるが、将来の八王子や自治に関するビジョンが見えない」、「市長という極めて公的な立場と私的立場について首をかしげるところがある」、「これまで2期はよくやってきたが、300億円ものビックプロジェクトである南口再開発などが予定されている中で、3期目はどうか」等々の声が、市民の皆さんから私のところへ届けられてきた。 

  私自身、現市長が持っていた初当選時の志が、すこし変わってたように感じ、ただ流れで3選と言うことではなく、「これは自分しかできない、これを3期目に実現する」という強烈な目的意識を確かめたくて、先の一般質問もしたつもりである。

  こうした中、何人もの方から「義理とか人間関係にがんじがらめになるのではなく、大局に立って、これからの八王子を担うべく市長の職にチャレンジすべし」という声を頂いてきた。そこで、今回の説明会に出席させていただいた次第である。

  市政に対して真剣に、まっすぐに考えている。関係者の意見も十分聞いて判断するつもりであるが、自分にとっては正念場である。

|

2007年11月20日 (火)

中学校給食 ー 食育・給食実務者検討会報告書

  昨日、八王子市議会文教経済委員会が開催された。

  休会中の委員会ということで議案はなく、5件の報告事項が行われた。

  その中で、食育・給食実務者検討会報告書が提出された。この検討会は、食育推進等を議論する場、八王子市における学校給食のあり方を議論する場として昨年6月に設置された。だが、有り体に言えば、中学校給食実施の是非を検討する場である。

  実務者検討会の名が示すように、市教育委員会の行政職員、小中学校校長、そして現場の栄養士、給食調理員からなるインナーなメンバー構成である。座長を学校教育部長が務める。

  1年かけた審議の結論。その肝は、1 中学校給食実施が望ましい。 2 その場合、給食は希望制とする。 3 デリバリーランチ方式(業者委託し、各学校に給食を配送する方式)で全校一斉にスタートするのが望ましい、の3点。  

 これから、報告書をもとに八王子市における中学校給食実施に向けて事が進んでいくことになるだろう。

  これまで、中学校給食は市政の中で長きに亘り議論されてきた。その経緯をみると、子どもの立場から、段々と保護者の利便や現実を無視した精神論のやりとりとなっていたったように感じる。そして、中学校給食はいつしか政治的な道具、選挙向け象徴のようになってきた。

  今回も、来年年初の市長選を睨んで時期を測って報告書が出され、支援の見返りとして実施へと舵をきったと見る向きは多い。

  添付の中学生に聞いたアンケートは興味深い。学年とともに、夜型になり、早起きも減る。朝食を摂らない割合も増える。一方で95%を超える生徒が弁当を持参しており、約半数の子どもたちが、学校での昼食は現状でよいとしている。

  職業によりライフスタイルも異なり、家庭のかたちも様々に多様化している中にあって、専業主婦と子ども2人といった世帯が当たり前といった「標準世帯」などもはや成り立たない。そうした中で、一方的に「弁当持参で親子のつながりを」と主張するのは現実的ではないだろう。その意味で、中学校給食実施には賛同する。

  しかし、一方で弁当を通じて親子の繋がりや愛情を確認したいと願う家庭や保護者がいることも忘れてはなるまい。こども達の視点からの政策化が必要だ。今後の展開を注目していきたい。

|

2007年11月18日 (日)

いちょう祭り

Po20071119_0001 Po20071119_0004 Po20071119_0005

  いちょう祭りに。

  追分から図書館のあたりまでを歩き雰囲気を感じようと思ったのだが、結局、自宅から高尾駅まで歩いてしまった。帰りは、高尾から西八までJR、残りは徒歩。

  快晴ということもあり、沿道は沢山の人でにぎわっていた。手形も午前中に品切れになってしまったらしい。

  本部では、会長でこのまつりを立ち上げた大野さんと暫し、まちづくり談義を交わす。民発のいちょう祭りが、ここまで大きな全市レベルのイベントとして続いているのも大野さんの尽力によるところが大である。会長は手形が不足したこを非常に悔しがっていた。。

  高尾まで歩いて感じたのは、歴史ある甲州街道をいちょう色づく季節に歩く、ウヲーキングラリーという発想者の慧眼である。

 高尾駅で中学の同級生の店に顔を出すと、彼女からワカサギとこんにゃくの珍味を貰った。「お酒のつまみに」といわれたので、家で食するとおいしく、みんな食べてしまった。ありがとう。

|

2007年11月17日 (土)

陶器市に

 全国大陶器市に出掛けた。

 ちょっと大仰な名前だが、6回目を迎え、秋の八王子の風物詩として定着した感はある。放射線通りにテントが並び、備前、九谷などが並ぶ。
 
 リビングで案内を眺めながら「大きな狸か蛙の置物がほしいな」と呟くと、置くところない。無駄遣いするなというお達しが。

 昼過ぎに市に出かけ、フラフラと各店を覗きながら行くと、いいカエルがあるではないか。が○万円以上。どっちにしても諦めた。

 その代り購入したのが、この急須。

 Po20071117_0001

 萬古焼。小ぶりで、落ち着いた茶色に魅かれた。
 
 2000円の値札が付いていたのだが、値切り市と謳ってるので、値切りに挑戦。

 当方:「1500円にして」。

 親爺:「それはムリ」

 当方:「じゃ、いらない」とその場を立ち去ろうとすると、

 親爺:「1800円にまけときますよ」

 で交渉成立。


 では要らないという態度が値切りには必要だと再認識。

 帰宅しておいしいお茶をいただきました。ハイ。

 明日は、いちょうまつりに出掛けよう。   

   

|

2007年11月16日 (金)

12月議会一般質問に向けて

  今月末日から12月が議会が開会する。そこで、昨日、今日と2日間、一般質問に向けた調査事項を行政側に確認した。

  今回質問しようと思っているのは、教育環境の格差是正、追分交差点改善に向けた市の姿勢、介護保険の現状と市の福祉行政ビジョン。この中の2点または全部。

  土日に資料整理、読み込みと質問事項の整理と原稿書きをしようと思う。月曜日は文教経済委員会があるが、終了後に2校ほど特徴的な学校を回る予定である。

|

2007年11月15日 (木)

ボージョレー・ヌーボー

 ワインを飲んできた。しこたま飲んで、たった今、家に辿り着いた。暗い部屋の中でパソコンに向かっている。

 自分は蛹だ。暗い、暗い時間を羽化に向けてじっと一人の時間を過ごしている。

 そんなサナギが久しぶりに、誘われるまま出来たて解禁ワインを深夜までがぶ飲みした。10人ほどで心地よい時間だった。へたくそな歌を歌いまくった。begin、コブクロ、レミオ・ロメンetc.

 しばらくぶりに会った友達は皆優しかった。エネルギーと勇気を貰った。

 酔っぱらいは思った。自分の思う通りに行動しようと。 

|

2007年11月13日 (火)

明大校友会 秋の行事

Po20071114_0292

 抜けるような秋晴れの中、明大校友会八王子地域支部の秋の行事が実施された。

 昼から貸し切りバスで八王子を出発し、一路お茶の水に。昨年落成した校友会館「紫紺館」を見学して、両国の江戸東京博物館へ。その後、ちゃんこ鍋をつついて懇親という日程。

 幹事としては天気が一番心配であったのだが、晴天でほっとした。平日ということもあり、参加者は20名強と少なめだったが、初めて校友会に参加する方とも交流が持ててよかったと思う。

 母校を訪問するのは卒業以来という女性は、近年の大学の変貌ぶりに浦島太郎のように感慨深げであった。

 定年になったので参加してみたという方が何人かいたが、卒業した学校への思いというのは年とともに深まっていくものなのかも知れない。

 予定より早く午後8時には八王子に帰着したが、参加してくださった皆さんに楽しい一日だったと感じてもらえればありがたい。

  校友会は、これから、来年6月21日(土)市民会館で開催するマンドリン演奏会に向けて体制作りに取りかかる。

|

2007年11月12日 (月)

栗山町議会基本条例

  北海道栗山町、札幌から1時間、人口1万4千人強、議員18人の町の議会が全国から注目を集めている。

   何が?と言うと、昨年5月施行された栗山町議会基本条例である。中身は、議会に関する最高規範として、議会報告会の義務化、 議員質問に対する町長・町職員の反問権、 議員相互間の自由討議推進、 議員の政治倫理などを規定している。

 橋場利勝、神原勝著「栗山町発・議会基本条例」によれば、条例施行後の6月議会には、全国初の議会基本条例と言うことで、テレビ4社、新聞5社が取材に殺到したとのことである。 

  4年以上に亘る議会改革の1つの到達点でもある。議員全員を3班に分けての議会報告会など我が市にピタリと合うかどうかはともかく、ただただ長いものに巻かれていたり、特定支援者の代弁者となり下がっている議員もいることを考えれば、そもそも議会とは、議員とはを考え、立ち戻る規範としての意義は小さくないだろう。

  個人的に一番興味のあるのは首長や職員の議員への反論権。反論にしっかりと答えれれないような議員は要らぬ。これは以前のブログに自分も議会改革のアイデアとしてだしているのだが。

   今後、議会基本条例は各地域に広がっていくことであろう。作成に向けたプロセスで、議員間で議論が活発化し個々の意識が新たになれば、大きな前進だ。

  しっかし、合議制でルール変更に関し全会一致原則採る議会では、ちっぽけな改善1つなかなか実現しないんだよねぇ。ふぅ~~。。

 

|

2007年11月10日 (土)

上杉隆 講演会へ

 Po20071110_0005

  「官邸崩壊」の著者、ジャーナリストの上杉隆氏の講演に。

  代表辞意表明 → 辞意撤回という小沢騒動後ということもあり、話の内容は今回の顛末の裏話と政局についてが中心に。完全オフレコで実名を挙げての話であったので、2~3の新鮮なネタを聞くことが出来た。

  この中で、政治バラエティ番組が政治の方向を誘導することについて質問があった。これに対して、アメリカでは新聞一面に訂正欄があり、記事訂正が日常的であることを例に、日本におけるメディア側の姿勢と受け手のメディアリテラシーの低さを指摘していたのが印象に残った。なるほど。。 って、テレビタックルの裏事情ってそんなに酷いの?

 その後、戦中~戦後の外交に足跡を残した重光葵の特別展示に(無料)。 
http://www.shugiin.go.jp/itdb_annai.nsf/html/statics/kensei/kensei.htm

  20分ものの映画。重光が思索し文をしたためたであろう机なども展示されている。重光の生涯を通して、一次大戦から二次大戦に至る日本外交、そして戦後日本政治の軌跡の一断面を知ることができる。 重光は、寺島実郎の言うところの、「個人の人生目標と国家のそれが一体化できた幸せなる時代」の最後の世代では無かろうか。

 展示を通して、外交官が日本の舵取りに果たした役割、戦前、戦後は断絶しているのではなく、人的面、制度面、メンタル面で連続していることを改めて感じた。

 価値観が多様化し、世界は格段に狭くなったが、重光葵の一生は今なお我々の心に訴えるものがある。

|

2007年11月 9日 (金)

明治大学マンドリン演奏会

 マンドリンの音色を聞いたことがあるだろうか? 

 伝統を誇る明治大学マンドリンクラブ演奏会を開催しようと準備がスタートした。

 今日は明大マンドリンクラブOB会の日吉先輩、村田八王子地域支部長、前田同事務局長、秋山活動部長、そして私の5人で来年の支部マンドリン演奏会に向けた打ち合わせをおこなおこなった。

 支部では、10年ほど前までは毎年、八王子市民会館一杯の観客の中マンドリン演奏会を開催していた。今回、支部長の強い意向もあり、中断していた明大マンドリン演奏会を復活させようというものだ。今夜はその試みの第一歩でもある。

 打ち合わせを通じ、開催日、時間帯の確認、ラフな進行、予算など、その骨子が決まった。

 明大OB、OGにかかわらず、明年6月21日(土)は是非、八王子市民会館にお出かけいただき、マンドリンの演奏を堪能して頂きたい。

 新たな目標が視野に入り、成功に向けて気が入ってきた。

|

2007年11月 5日 (月)

小沢ショック!

  昨日、久喜市役所を後にして途中下車下した西国分寺の大衆酒場でヤキトリを肴にビールを飲んでいると、とんでもないニュースが目に飛び込んできた。

 「民主小沢代表辞意表明」の記者会見の模様がテレビ画面に流れている。福田首相と党首間の協議を続けてきた小沢民主代表が自民、民主の大連立に傾き、役員会に諮ったが認められず、ケジメの為に代表辞任するというものであった。

 その後、現時点まで民主党内には激震が走り、メール事件の時のように自滅モードに入りつつあるようだ。感じるのは、小沢氏の俺についてこられないのならヤメル的な癖がまた出たのか、という点。一方、会見での党への苦言は「こんなバラバラ分かんない奴らとはもう嫌」とのさよならのメッセージのようでもあった。

 今朝の読売は小沢氏が副総理となり民主に大臣ポスト6とその内訳まで詰まっていたとの報道もある。いずれにしても先週は連立に向けた詰めが両党で交わされていたのは間違いのないところだろう。

 しかし、自・民・公で国会議員の9割を占める連立を組む、ということには自分は賛成できない。国民の選択肢をなくし、チエック機能を著しく後退させる。と同時に7月末の参議院選での投票をした有権者への裏切り行為ではないのか。

 7月以来、安倍退陣、福田新総理誕生、そして大連立協議と小沢代表の辞意表明、、、、  唖然とするような政治の動きが続く。自民は漁夫の利を得た形となるのか、これから衆参の捻れ解消に向けた引き抜き合戦が始まるのか、、、できれば小手先でない政治の変革を望みたい。

 

|

2007年11月 4日 (日)

事業仕分け@ 久喜市役所

 Po20071105_00312 Po20071105_0032 Po20071105_00382

  今日の日曜日。事業仕分け作業の実際を視察に人口7万人の埼玉県久喜市役所を訪れた。会場の久喜市役所まではJR線を4回乗り換え、久喜駅からタクシーという2時間以上の小さな旅ともなった(途中ecute大宮を見学 - テナント構成は立川とほぼ同じ)。

 今回の試みは構想日本が関わった自治体の事業仕分けとして第22弾となるもので、11/3(土)、11/4(日)の2日間、各終日実施された。

  久喜市が実施する一般会計事業の内、約50事業を俎上に、そもそも論から①不要、②民間が実施すべき、③国、県、広域での対応とすべき、④市が実施するが改善を要する、⑤現行通り に分類をしていった。市の行革担当部署が主催して、今後の予算や事業の在り方に反映していくとのことである。

  会場は2つに分かれ、各会場ともコーディネーター、書記と5人の評価員(他自治体の職員)がロの字のテーブルを囲み、事業ごと事前の事業調書に基づき、説明者(担当職員)と担当部長及び課長から説明をおこなう。

  作業は公開を原則としている為、市の他部署の職員、議員、久喜市民、その他の自治体の職員や議員などが傍聴している。傍聴者の発言は許されない。

 1事業に付、15分程度で、説明→質疑→評価(挙手による多数決)という手順で、評定されていく。

 感想としては、まず「百聞は一見に如かず」で来てみて良かったということ。それと、多くの時間を要する大変な作業であるというのが率直な感想。

 事前に配布される説明資料がしっかりしており、担当者も説明のため根拠法令から県内の情勢等々良く勉強している。評価者も自治体職員と言うこともあり内容を良く分かっているため厳しいところを突いてくる。つまり、専門的な見地から、そもそも論をベースに突っ込んだやりとりがなされるという印象だった。

 評定者の質が重要であると感じたのと同時に、直接その事業の利害に関係する者を含む、もっと多くの住民が傍聴し、やりとりを聞いて自分なりにジャッジをすることが必要ではないかと感じた。

 何千という事業を俎上にするには大変な労力を要しそうである。ただ、こうした議論はとかく、あやふやになりがちな官(公)民の役割分担と行政の守備範囲を考える上で大変意義があることだと思う。

 それと、たぶん通常は議会からの質問やその資料づくりで答える側にいる評定者が、するどく、生き生きと突っ込む姿を見て、日頃のストレス解消になるだろうな、とふと思った。

 今回、構想日本の事業仕分けを直接目の当たりにして、大変参考となったが、構想日本方式はそれとして、八王子市で市政の棚卸しをするには具体的にどのような方法が採れるか?考えを巡らせる場ともなった。 

|

2007年11月 1日 (木)

寺島実郎 『二十世紀から何を学ぶか』(上・下)

 『二十世紀から何を学ぶか 上 -1900年への旅 欧州と出会った若き日本 』
 『二十世紀から何を学ぶか 下 -1900年への旅 アメリカの世紀、アジアの自尊』寺島実郎著-新潮選書 を読んだ。

 新潮社の雑誌に連載していたものを2007年、選書として取りまとめたもの。

 サブタイトルの通り、1900年前後、上巻は欧州の地で奮闘した日本人、下巻はアメリカとアジアとの関係に生きた日本人を通し歴史の中で日本とはを問うたもの。伝記のように人物を取り上げながら、当時の日本の置かれた状況と世界との関係を俯瞰する。

 取り上げられている人物は夏目漱石、南方熊楠、広瀬武夫、森鴎外、クーデンホーフ光子そして同時代を欧州の地に生きたピカソ、マルクス、ケインズ、ヒトラー、フランコetc

 クラーク博士、新渡戸稲造、内村鑑三、鈴木大拙、津田梅子、野口英世、高峰譲吉、大島浩、岡倉天心、ガンディー、チャンドラー・ボーズ、魯迅、周恩来etc.

 伝記兼旅行記のような気軽さで、当時の世界と日本の置かれた状況を人物のあゆみから浮き彫りにする本書は、気軽に時代をタイムスリップしながら歴史を見る目を養うことも出来るものとしてお薦めできる。

 国運と自分の人生が一体化できた時代の日本人の真摯な生き様に感動する。と共に、中国が台頭する21世紀のアジア・太平洋地域のなかで日本がどのような進路を取るべきか、日本と中国(アジア)、アメリカ、欧州との関係を考える視座を与えてくれる。

 ☆ 5つ

|

« 2007年10月 | トップページ | 2007年12月 »