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2008年1月10日 (木)

米大統領選

  大方の事前予想を覆して、ヒラリー・クリントンが勝利を収めた。昨日の米大統領選ニューハンプシャー州予備選。勝利会見でヒラリーは「Come back」と叫んでいた。

  予備選初戦となるアイオワで勝利し、勢いに乗るバラク・オバマが連勝、民主党指名獲得に向けて独走かとの空気のなかでの復活。指名争いは混沌としてきた。

  部外者の異邦人としても、今回のヒラリー・クリントンの勝利には、ちょと感動してしまう。政治はドラマだと改めて感じる。

  米大統領選は共和、民主両党の指名争いを経て、本戦は11月。長丁場で我々にはわかりにくいシステムだ。

   全世界に大きく報じられたこのニュースも民主党候補を決める1つのステップにすぎず、基本は党員のみが投票する。そして、その州での勝利を目指した現場では、小集会や討論会、戸別訪問などまるで、どこかの国の市会議員選挙並みのどぶ板的活動が行われているのに驚く。

 世界を動かすスーパーパワーのリーダーを選ぶ選挙が、こうしたどぶ板、草の根運動により成り立っているというギャップに感心する。多民族国家、草の根民主主義、大統領職への尊敬といったアメリカ合衆国という国柄を再認識する。 

  米大統領選は壮大な無駄のようにも思えるが、このようなタフな戦いをくぐり抜けサバイブする者のみが超大国の指導者としての資質を証明できる、そんな制度なのかも知れない。

 

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