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2008年5月 2日 (金)

道路特定財源

 税制関連法が衆議院で再可決された。

 これで、4月1日に失効した暫定税率が復活。ほとんどのガソリンスタンドは5月1日から値上げして、連休中は価格据え置きでは、という儚い夢は破れてしまった(泣)。(自分も4月30日に満タンにしてきましたよ)。

 今回のガソリン騒動、元を正せば捻れ国会に行き着く。元々、小泉、安倍両総理とも道路特定財源の一般財源化を言っていた。基本的に賛成。道路特定財源の在り方や暫定税率については、税制全体の中で議論し見直す時期に来ていたのだと思う。

 それが、衆参勢力を与野党で分け合う状況下で、政争の具となったのが今回の顛末だ。いきなり、年度末ギリギリになって、騒ぎ出すのではなく、前もって与野党協議会でも設けて十分な議論を尽くすべきであったと思う。

 今の状態は、議論もなく1ヶ月だけの成り行きの減税策がおこなわれたに等しい。一度減税されたものが、すぐに復活増税することに対して、人は感覚として拒絶感を持つのは当然だ。

 しかし、ガソリンを巡る混乱が国民の道路特定財源や税の在り方への関心を高めたのも事実(皆さん、昨年まで道路特定財源や暫定税率、しっていました?)。その結果、福田首相も自らの独断で一般財源化を発表し、閣議決定する方針となったのだから。これも減税、増税のジェットコースターが国民世論を高めたからだ。

 2兆6千億の財源が復活し、地方自治体の道路事業も動き出す。そのことはいい。

 しかし、無駄な道路事業が多いのも事実。また、くだらない利権体質の温存のための財源確保する余裕も、もはやこの国にはない。

 道路特定財源など手を触れられなかった部分まで含め、タブーなき税制論議が巻き起こるとすれば、今回のガソリン狂想曲も無駄ではなかったことになると思う。

 

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