『シッコ SiCKO』 マイケル・ムーア
連休中にマイケル・ムーア監督の 『シッコ』 http://sicko.gyao.jp/ をレンタル。
アメリカの医療制度の貧困さと社会の矛盾を白日の下にさらした映画。
国民皆保険制度が整っていない合衆国では、国民各自が民間医療保険に加入。しかし、加入条件は厳しく、たとえ加入できても審査が無茶苦茶厳しく保険が支払われない。あるいは保険会社や機構が認めない治療はできない(支払いが出来ないため医師が治療しない)実態を風刺を込めて描いている。
その結果、指を2本切断しても、支払い能力から1本のみの接合をおこなうこととなる。映画では、お隣のカナダ、そして、イギリス、フランスの医療制度を引き合いに、地球上で最も豊かな国アメリカの医療制度が如何におかしな事となっているかを浮かび上がらせる。兎も角、アメリカは資本主義の国なんですな(アメリカ人は自由が好き、管理されるのは大嫌い、だからソシアリストも虫ずが走る)。
折しも、民主党大統領候補指名レースが過熱していることもあり、国民皆保険制度導入に力を尽くしたヒラリーの援護射撃ともなっているような。
日本では、75歳以上を対象とした後期高齢者医療制度が悪評プンプンのなか、導入され、大きな議論が巻き起こっている。増え続ける医療費をどのように負担して安心できる制度を維持していけるのか?社会保障でカバーする基礎部分と医療を選択できる民間保険のミックスを指向しつつあるように見える日本の医療について考えさせられた。
(日本の医療制度は英仏と米の中間で徐々にアメリカ型になりつつあるようだ)
9・11の英雄である消防士が仮想敵国キューバで救われるラストは、強烈なアイロニーが効いてマイケル・ムーアの真骨頂である。
☆ 4つ半
後期高齢者医療制度や米大統領選を紐解く上でも お奨め
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