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2008年12月

2008年12月31日 (水)

平成20年 大晦日

ご無沙汰です。もう数時間で今年も幕を下ろしますが、皆さんにとってはどんな1年だったでしょうか。

先程やっと事務所のワックス掛けと掃除が終わり、風呂に入った後に年越しそばを食べ、紅白を見ながら今年最後のブログを書いています。

自分は、昨年、黒須市長3選に異を唱え、12月には自民党に離党届を提出して、年明けから政治的立ち位置が大きく変わりました。そして、振り返れば、もがきながらもなかなか浮かぶことのできなかった苦しい1年でありました。

しかし、一方で足下を掘り下げることができた年でもありました。今思うと、じっくり熟成する期間で、次に向けてこうした時間が必要であったような気がします。物も前より見えるようになった気がしますし。来年は少しづつ攻めモードに入っていきたいと思います。

ところで、今年は秋以降、世界の風景が一変しました。政治も経済も。そんな中で、政治に関わる者として気になるのは民主党提出の衆院解散・総選挙を求める決議案に自民党からポツンと1人賛成した渡辺喜美氏。

日本政界は麻生政権が泥船状態で、自民党の国会議員は保身第一で、どう生き残るかで頭がいっぱいのようです。小泉改革では改革を止めるなと叫び、安倍政権ができれば拉致や戦後レジュームからの脱却を訴え、福田政権で改革の揺り戻しとして痛みへの対処の時期だと唱え、麻生政権で全治3年?からの脱却、景気対策だと。。。

どの政権でもできるだけ中枢と時のキーパーソンに取り入り、泥船が沈没しそうになれば、党と現政権には顔が立つようにしておきながら、リスクも採らずに保険として次のボートのチケットだけ買っておく、そんな政治家が多すぎ! こう感じます、ホントご都合主義。

渡辺氏は、パフオーマーとの批判もありますが、自ら大きなリスクをとって行動しています。損する覚悟があります。そうした点を私は買いたい。丁半どっちに出るか分かりませんが、彼は自分を賭けている。私もちっちゃな八王子市議会で何度かポツンと立つ同じような行動を取っているのでシンパシィが沸くのかも知れませんが。

年末なのにとりとめなくなってしましました。これから幾つか神社など回ります。

1年間、1度でも両角ブログを訪れ駄文にお付き合いくださった皆さんに感謝します。また、明年もよろしくお願いします。

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2008年12月25日 (木)

政治倫理条例 対案? 

今日の新聞各紙。八王子市議会 自民党新政会と公明党が政治倫理条例対案を発表したとの報道があった。

中身は 全体のトーンは議員の会条例案とよく似ているのだが、市事業の請負禁止の対象となる親族範囲を狭めるなど、全体的に縛りを緩くしている。

対案というよりは微調整+骨抜き といった感じ。これまでの委員会審査での各議員の発言や主張と矛盾する点が多すぎて理解不能。特に公明党 といったのがとりあえずの感想。

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2008年12月15日 (月)

第4回定例会 最終日  えっ! 対案でないの

今日 今年最後となる八王子市議会定例会が閉会した。

ところで、政治倫理条例。その後どうなっているかというと、、、

11/17の総務企画委員会 自民党新政会の水野淳議員の「対案を出すので継続審査としたい」という声を受けて、今議会中に対案が出てくるのを待っていたが、結局出てこなかった。

この結果、明日対案が出たとしても議会スケジュール上、その上程は3月中旬以降と3ヶ月は先送りされる。

内向きな姿勢でこんな時間稼ぎなようなことをしていると、いよいよ議会は機能していないと市民からそっぽ向かれてしまうのではないだろうか。。

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2008年12月 4日 (木)

宮城大蔵 『「海洋国家」日本の戦後史』 (ちくま新書)

以前買って本棚にあったのを手にとってみた。結果、面白く一挙に読めて、目から鱗の再認識も。

第二次大戦時、遅れて登場してきた帝国主義国日本は、永らく欧米列強に植民化されてきたアジアに進出。一時的に西欧諸国は駆逐されたが、日本の敗戦により、植民勢力の空白が生じたアジアでは独立に向けた奔流がほとばしる。

1955年、4月開催されたバンドン会議は「新しいアジア・アフリカよ、生まれ出よ!」というスカルノ インドネシア大統領の宣言で開幕した。ここに招待された日本は「反共最大の大物」として振る舞うべきか、「アジア復帰の絶好の好機」として会議に参加すべきなのか。
歴史の舞台裏はスリリングであり、そこに後世の政治学者がスポットを当てる。

世界的に進行する米ソ冷戦。その後の中ソ対立。そうした中、経済復興を遂げつつある日本は再度「南進」する。敗戦による挫折と戦時のアジアへの後ろめたさから、国際政治舞台での活動に制約を抱える日本はどのようにアジアに関わっていったのか。

アジア諸国の欲求が脱植民地化から開発へと移るなか、戦後日本は「経済指向と非政治化」という方針でこの地域に臨んだ。著者は、国際政治の舞台で存在感が無く自国経済利益オンリーという、これまでのネガティブなものから、開発によるアジアの豊かさ実現という流れを支えるという「政治」パワーを発揮したと、日本の役割を積極的に評価している。そして、海洋国家日本の進むべき道を指し示す。

戦後、アジアで起こってきた出来事、特に「海洋アジアの要」インドネシアとの関係を中心に、国際政治と日本の国内政治状況が良く理解でき、しかも記述の仕方が物語り調で飽きない。

新書という気軽に読める体裁ながら、日米英豪などの解禁された機密外交文書に基づく調査が裏付けとなっており、国際政治の舞台での日本の足取りが確認できる良書。

戦後アジア史を知る入門書としても、これからの中国やアメリカとの関係を考える上でも、参考となる。

☆     4つ

 

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