フォーサイト(新潮社)休刊
ここ7~8年(?)定期購読してきた月刊誌「フォーサイト」(新潮社)が4月号(写真)で休刊に。正直、寂しい。今後なにを読んだものかと迷っている。
「フォーサイト」は国際政治経済情報を扱う月刊情報誌で、その道の専門家からの寄稿による記事は読み応えがあり、いつも配送されるとアトランダムに1週間程度でほぼ全ての記事を読んでいた。
特に、国内政治に関しての記事は楽しみにしていて一番最初に目を通した。時には定期購読者向けのフォーサイトセミナーにも出かけ、読者層をライブで感じつつ講演を聴いたものである。
この雑誌を通しての一番の思いでは、2005年の郵政解散の記事。当初、各メディアが民主党の優勢と自民党の苦戦を予想していた段階で、日経新聞(当時)の田勢康弘氏は小泉圧勝を一人見抜き、「小泉勝利の予兆」のタイトルで記事を書いた。故に、この田勢さんの記事の号だけは処分せずに我が家のブックラックに永久保存としてある。
もう少し政治記事を充実して欲しいという希望はあったが、編集方針に志が漂う、クオリティの高い雑誌で休刊=事実上の廃刊はとても残念である。
今年に入って突如届いた休刊のおしらせでは、厳しい出版界の状況による収支の悪化とともにインターネットの影響が挙げられていた。
新聞をとっている世帯が減り、発行部数も減少。ニュースもネットで得る時代になりつつある。アメリカでは大手メディアに代わってブログによる情報発信が注目されてきている。それ以前にそもそも、活字離れで本が売れない。こんな背景があるのだろうが、新聞や雑誌がポストに届き、コーヒーを飲みながら、あるいは風呂場で読む、こんな時間が失われていくのは何とも寂しい限りだ。
夏にウエブ版フォーサイトを立ち上げるとのことだが、紙媒体には紙の良さがあるんだよね。
フォーサイト編集部の皆さんお世話になりました。今後も頑張ってください。期待していますから!!
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