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2015年12月21日 (月)

第4回定例会での討論全文と新聞記事

平成27年12月16日都議会本会議最終日で行った会派を代表しておこなった討論の全文です。


なお、翌日の東京新聞記事も載せておきました。

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知事提出議案第187号外、3議案に反対、その他の全ての知事提出議案に賛成、議員提出議案第18号に反対、同第19号に賛成の立場から討論を行ないます。

 

今定例会の所信表明において、知事から、新国立競技場の整備費の本体内395億円を都が負担することで国と合意したと報告がありました。5月に当時の文科大臣から新国立競技場整備への都負担を要請された知事は、根拠が不明確として、これに強く反発し、各種メディアで情報発信を繰り返してきました。その後、競技場当初計画は厳しい世論の批判に晒され白紙撤回されましたが、これも知事が世論を喚起・リードしてきた影響が大きかったと感じます。 


開催都市が大会成功に尽力するのは当たり前ですが、これまでの姿勢から一転、負担を受け入れたことに対し、知事の姿勢や発言にエールを送ってきた都民は戸惑いを覚えており、今回の政策転換を知事は都民にしっかりと説明する責任を強く負いました。早急に東京都広報などで経緯を含めて説明を尽くすよう求めます。

特別委員会答弁では、負担額の根拠は「都民便益を総合的に踏まえて決定」とのことで、具体的な積み上げ算定が行われているわけではなく、曖昧さが残ります。また、賃金・物価の変動や消費増税があった場合、持分に応じて負担が増加する内容であり、2020年に向けて賃金や資材が高騰する可能性を考えると、上限額が決められていない点で今後の都財政への負担が心配されます。

そして、特に私たちが問題と考えるのは、合意文書を作成していない点です。都は競技場整備による都内への経済波及効果を約7000億円としていますが、一方で施設完成後には毎年多額の維持管理費が発生し、修繕費もかかります。便益も受けているのだからと施設完成後の維持管理費や修繕費を負担割合で分担するなどということはあってはなりません。

また、都内には新国立競技場以外にもいくつもの国立施設があり、こうした施設も都民への便益を生むのであり、「新国立競技場整備への都費負担」が今後の前例となるようなことはあってはなりません。だからこそ、合意事項を文書化し「施設完成後の維持管理費については国が責任をもつ」、「新国立競技場の都費負担を今後の国立施設整備への前例としない」という2点を明文化しておくべきです。

将来、都政に負のレガシーを残さないためにも、このことは是非とも実行していただくよう強く要望いたします。

ブエノスアイレスでのIOC総会で招致を勝ち取り、日本中が一つになり希望と期待が全国に広がった都民広場の報告会の熱気は、今やエンブレムの取り消しなどにより、すっかり萎んでしまいました。大会まで5年を切った今、もう一度、都民・国民が夢と希望をもって2020年に向かっていけるよう、開催都市として知事、職員の皆さんだけでなく我々議会も含めてがんばっていこうではありませんか。

 


次に個別の条例案について触れさせていただきます。

初めに、第184号議案について申し上げます

制定以来約半世紀にわたり抜本改正がされてこなかった行政不服審査法が改正され、来年4月1日から施行されます。法改正は、第三者機関の設置、審査請求期間の延長など、国民がより手続を利用しやすくしたものと評価できますが、条例で新設される東京都行政不服審査会の委員には行政から距離を置く有識者を積極的に登用されるよとともに誰もが活用しやすい制度運用を求めます。


続いて給与関係の条例案について申し上げます。

今定例会には第187号議案ほか給料・報酬等に関する一連の議案が上程されており、人事委員会勧告を踏まえて公民格差解消のために本給と特別給を引き上げるとしています。

しかし、人事委員会勧告では中小零細企業が大多数を占める現状にもかかわらず、50人以上の民間企業を調査対象としおており、国民の景況感がいまだ本格的に回復していないなかでの引き上げ勧告は疑問視せざるを得ません。加えて今年は、臨時国会が見送られ、国家公務員給与等は現時点で据え置き状態となっており、地方公務員法の「均衡の原則」からも問題を感じます。今回の人事委員会勧告実施に伴う所要経費は、約101億円にのぼるとされ、貴重な財源を給与引き上げに充てることが適切とは思えません。 

以上、今回の職員給与に関連する一連の条例案に反対するものです。

 

次に指定管理について申し述べます。

都では平成18年以来、約200施設に指定管理制度が導入され、今回が3回目の指定替えです。ところで、今回の指定議案を見ると、44案件164施設の内、2つの例外を除きその他はすべて、現行指定管理者と同じ事業者が指定されています。また、選定方法に目を向ければ、本来、例外規定であるはずの「特命」による選定が約64%に上るとともに、指定管理を請け負う団体の多くが東京都の監理団体となっています。こうした実情を見ると、制度本来の意義、すなわち、「多様な主体が広く民間のノウハウを活用し競い合い、その中で事業者を選定することで公の施設サービスを向上させる」ということが出来ているか疑問を感じます。

現在、指定管理制度については様々な課題が指摘されています。曰く、「適切な管理者が見当たらない」という理由だけで外郭団体などに管理委託を継続して委ねる事例が見られる」。曰く、管理者の「弾力性や柔軟性ある施設運営」の名のもと公共施設として不適切な管理がなされている例がある」。曰く、「民間の実力が十分に発揮できていない」等々です。

総務局が「指針」を策定していますが、指定管理に関する現状を追認したような規定も散見されます。指定管理制度が創設されてから10年以上が経ちましたが、施設利用者の声に耳を傾け、しっかりとしたチエックと評価をおこなうことで制度本来の趣旨が生かされるよう、指定管理制度の活用方策を早期に再検討することを要望します。


最後に、税制改正に関して申し上げます。 

政府与党がまとめた平成28年度税制改正大綱では、地方税の一部を大都市圏から地方圏に再配分する見直しが盛り込まれました。この結果、都の収入減は現在の年3,600億円から4,600億円にふくれあがることが見込まれています。今回の一部自治体をねらい打ちにして、地方の固有税源を国が取り上げ、再配分する仕組みは地方自治の原則・地方分権の流れに反するものと言わざるを得ません。政権与党は「地方創生」を進めるためとしていますが、このような方法で「地方創生」を推し進める発想がそもそも間違っています。 

都には、地方分権の理念に則り、税制も含めた真の地方制度改革が進むよう、自ら研究・発信し、世論や国に対して戦略的に働きかけていくよう要望し、かがやけTokyoを代表しての討論とします。

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